3D木工ブログ
CNCパートナーシップ 第4回交流会 @アサヒ
3D WOODWORKING REPORT 03
同じ3Dモデルでも、加工方法は一つじゃない。
2026年7月30日、株式会社アサヒでCNCパートナーシップ交流会を開催しました。共通の3Dモデルを題材に、4社が考えた加工設定を持ち寄り、木工の5軸CNC加工について意見を交わしました。
同じ5軸CNCを持つ4社がアサヒに集合
CNCパートナーシップは、5軸CNC加工の経験・技術・案件を複数の木工会社が持ち寄り、互いに学びながら成長するための連携です。
参加する4社は、いずれもBIESSE社の5軸CNCを保有しています。同じメーカーの設備を使う仲間だからこそ、加工設定や機械の使い方について、実務に踏み込んだ情報交換ができます。
アサヒの工場と加工設備を見ながら、各社の経験や事例を共有
事前に同じ3Dモデルと図面を配布
交流会に向けて、各社へ共通の3Dモデルと図面を事前に配布しました。課題は、その形状を自社ならどのように加工するかを考え、CAMで加工設定を作成することです。
完成する形は同じでも、木取り、材料の固定、工程の順序、使用する刃物、加工ピッチや一度に削る深さまで、選ぶ方法は各社で異なります。
事前課題の加工部品とCAM画面を見ながら、設定内容を比較
同じ形でも削り方はここまで違う
当日は、各社が準備した加工設定を画面に映し、どのような考え方で工程を組んだのかを発表しました。木目や材料寸法を見て木取りを決める会社、固定を優先して加工方向を選ぶ会社、刃物やピッチを変えて仕上がりと時間の両立を図る会社。同じ形をつくるにも、方法は一つではありません。
加工した部品を前に、方法の違いと設定の意図を共有
「本当はこうしたかった」を、その場で解決
発表の中では、「そんな方法があったのか」という発見だけでなく、「本当はこの動きにしたかったが、CAMの設定方法が分からなかった」といった悩みも出てきました。
疑問が出たら、その設定を経験しているメンバーが画面を見ながら説明し、実際の操作方法をレクチャーします。成功例だけでなく、分からないことや試せなかったことまで共有することで、4社全体の加工レベルを高めていきます。
CAM設定の悩みをその場で議論し、操作方法をレクチャー
プログラムも仕事も会社を越えて共有
4社は同じBIESSE社の5軸CNCを保有しているため、加工プログラムを共有しやすいことも大きな強みです。自社の加工キャパシティが厳しいときには、設定済みのデータを共有し、別のパートナー企業に加工のみを協力してもらうこともできます。
技術を教え合うだけでなく、設備の空き状況や得意分野に応じて仕事を補い合う。これにより、一社では難しい数量や短納期の案件にも対応できる可能性が広がります。
設備と加工部品を実際に見ながら、各社の加工経験を持ち寄る
大阪・関西万博でも生きた、4社の連携
この連携は、勉強会だけのものではありません。大阪・関西万博に関わる木工製作では、数百点からなるパーツを短納期で仕上げるため、各社が協力して加工に対応しました。
共通の加工環境と、普段から相談できる関係があるからこそ、必要な品質を保ちながら仕事を分担できます。技術共有と生産協力の両方が、CNCパートナーシップの強みです。
今後も定期的な交流と案件連携を重ね、各社の技術向上と、これまで一社では難しかった3D木工の実現につなげていきます。
CONTACT
複雑形状・数量・短納期の木工加工もご相談ください
3Dデータがなくても、図面・写真・イメージからご相談いただけます。形状や材料、加工方法、納期に合わせて検討します。
円形テーブルの見付加工
3D WOODWORKING CASE 02
無垢材から、円形テーブルの
なめらかなR形状を削り出す。
円形ディスプレイテーブルの見付部分を、5軸CNCで製作した加工事例です。材料の大きさと加工精度を両立するため、形状を16パーツに分割しました。
大きな円形を、限られた無垢材からつくる
今回加工したのは、断面がRになった円形ディスプレイテーブルの見付部分です。完成形は大きなリング状ですが、無垢材は用意できる寸法に限りがあります。
そこで、円周方向を8分割し、さらに上下2段に分けることで、合計16パーツの構成にしました。材料寸法に合わせて分割しながら、組み上げたときに一つのなめらかな曲面へつながるよう設計しています。

完成形と、加工するR形状部品の位置
3Dデータを読み込み、刃物の動きを設定
完成形の3DデータをCAMへ取り込み、材料の大きさ、使用する刃物、削る順序、刃物が通る経路を設定します。
曲面加工では、刃物を動かす間隔が仕上がりに影響します。今回はφ16mmの刃物を使用し、2.5mmピッチで仕上げ加工を設定しました。ピッチを細かくするほど削り跡が小さくなり、よりなめらかな面に近づきます。

上:3Dデータの読み込み 下:刃物が走る経路の設定
加工前に、画面上で安全性と仕上がりを確認
CAM設定後は、実際に機械を動かす前にシミュレーションを行います。刃物や機械のヘッドが材料・治具に干渉しないか、データどおりの形へ削れているかを画面上で確認します。
複雑な曲面ほど、事前確認が重要です。問題が見つかれば加工経路を修正し、安全に加工できる状態へ整えてからNC加工へ進みます。

機械・刃物・材料の動きを再現し、干渉の有無を確認
16パーツを削り出し、一つの曲面へ
1パーツのNC加工時間は約30分。16パーツを合計すると、NC加工は約8時間でした。加工後に部品を組み合わせると、分割してつくった各パーツがつながり、円形テーブルの連続したR形状になります。
同じ形状を3軸のCNCと手加工で一つずつ成形する場合、社内想定では約3倍の時間が必要です。5軸CNCを使うことで、複数の部品を同じデータで加工でき、形状のばらつきを抑えながら製作時間も短縮できます。

16パーツを組み合わせ、一つの連続した曲面へ

加工した部品を組み付けた円形ディスプレイテーブル(底面)
※加工時間は形状、材質、仕上げ精度、固定方法などによって変わります。3軸のCNC+手加工の時間は今回の形状をもとにした社内想定です。
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曲面や立体形状の木工加工もご相談ください
3Dデータがなくても、図面・写真・イメージからご相談いただけます。形状の分割方法や材料、加工方法から一緒に検討します。
#3D木工とは
3D WOODWORKING
3D木工とは
3DCAD/CAMやCNC(コンピュータ数値制御)ルーターを駆使し、木材を立体的・曲面的に切削・加工する手法です。
FROM DATA TO PRODUCT
製品ができるまで
5-AXIS MACHINING
5軸加工とは
XYZの3軸に回転・傾斜の2軸を追加。
曲面や傾斜を
加工できます。
短い刃物で
振動を低減。
固定したまま
多面を加工。
OUR MACHINE
アサヒの5軸CNC
イタリアの木工機械メーカーBIESSE社の高精度で汎用性の高い5軸CNCマシニングセンターです。複雑な3次元形状の木工加工に特化しており、家具や建具の製造で広く使用されています。




WORKING AREA
加工可能サイズ
※形状や固定方法で範囲は変わります。
EXAMPLES
こんな加工ができます




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